永遠姫の嫁入り

著者: 葉原鉄

本販売日:2018/04/18

電子版配信日:2018/05/02

本定価:792円(税込)

電子版定価:792円(税込)

ISBN:978-4-8296-6429-2

シチュエーション

「すまないね、鬼の私が嫁だなんて」
いえ、トワさまと結婚できて幸せです。
縁結びの呪が暴走して初恋の桃姫さま
と新婚生活を送ることに。超年上ロリ
処女を捧げられる夢の初夜。ぱいずり、
痴態撮影と鬼妻さーびすH。「永遠に
生き、初めて愛しい人ができました」
因縁を解き、恋を結ぶ究極異類婚譚。

本編の一部を立読み

「シャッターと同時に出すぞ……!」
「ひッ……あぁ、ミキくん、いけないよ……!」
 それだけは止めたい。でも、きっと止まらない。
 そんな教育に悪いことをするなんて。
 いけない。ダメ。本当の恥知らずになってしまう。
「とるよ」
 翼少年がスマホの画面に人差し指を近づけた。
「ピースしろ、トワ……! いま最高に楽しいですって笑顔でピースしろ!」
 強い口調で言われると、ああ、もう無理だ。止められない。
 ――有頂天に達してしまう自分を、止められない。
 トワはバイブを口から出し、笑い方も知らぬような歪んだ笑みを浮かべる。
「ぴぃしゅ」
 顔のそばで二本指を立てた。
 ぱしゃり、とシャッター音がする。無味乾燥で素っ気ない音。
 膣内で生じる音は、もっと粘っこく、湿って、狂おしいというのに。
 びゅるるるッ、びゅぶうぅうッ! びゅッ、びゅううぅーッ! びゅぐんッ、びゅぐんッ! ばびゅッ、どびゅるッ! びゅるるるぅううううぅーッ!
 特濃の精子で子宮口を殴りつけられ、本当に音が鳴っているように錯覚した。
「トワさま、変なかお」
 翼少年はそう言いながら、またパシャリとする。絶頂にいっそうだらしなくとろけたトワの顔を、何度も何度もデジタル画像に変えていく。
「こ、これはね、ああああッ、ひんぅううッ……!」
 言い訳もろくに並べられず、白い喉を晒してのけ反った。
 幹春と目が合った。自分を見下ろす目。どろりと濁った偏執的で情念的な目。獲物を狙う獣の目。自分とおなじ、相手が愛しくて仕方ない目。
 幹春が顔をつかんできた。顎を支えてうつむけないようにし、頬を圧迫して唇を突き出させる。そうして彼は、ちいちゃくて愛らしい口を貪るのだ。
「んむッ、ぢゅうッ、ぢゅるるッ、ぱぢゅっ、ぐちゅちゅッ」
 舌が絡まり、唾液が行き交う深いキス。子宮を熱濁に満たされながら、口舌が溶けあうほどに深く激しく粘膜を求める。どちらから舌を動かしているのか、そもそも人前でしていい行為なのか、トワにはもうわからない。
 ただただ、夫と愛しあう瞬間に心を奪われていた。
「うわ、チューだ」
 翼は恥ずかしそうに顔を逸らしながら、何度もスマホをタッチする。本当のところはどれほど恥ずかしいのかも知らないだろうに。
 トワ自身もわけがわからなくなっていた。恥ずかしいのか、嫌なのか、幸せなのか、楽しいのか。体が至福に染まっているのだけは間違いないけれど――
 やっぱり心まで幸せかもしれない。
 それからしばし待って、絶頂が収まると、ふたりはすぐに公園を発った。
「じゃあ俺たちはデートをつづけるから。その人形は大事にしてくれ」
 翼少年はぺこりと頭を下げた。状況はまったく理解できていない、はずだ。家族にはせいぜいキスのことを話すぐらいだろう――たぶん。
 思わなければ歩くこともできない。ただでさえ膝がガクガクしていたり、幹春がタイツとパンツを雑に引き上げたせいで妙な部分に食いこんでいたり、垂れ落ちる精液がこそばゆかったりするのだから。
「ミキくんの仕置き、なかなかキツイねぇ……」
 幹春の腕にしがみついて歩き、ぎこちない笑みを浮かべる。
「いまからそんなにへばってどうすんの。まだお昼前だぞ、トワ」

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