本販売日:1998/06/23
電子版配信日:2010/01/22
本定価:535円(税込)
電子版定価:660円(税込)
ISBN:978-4-8296-0827-2
あああ、裕くん、すごく大きい、たくましい……
眼前で反りかえる義弟の巨根に、ゆきは打ち震えた。
女体に潜むMの血流が脈動し、鼓動は激しく高まる。
隷属への願望と、牡に服従する魔悦に逆らえぬまま、
二十三歳の美姉は吸い寄せられるように朱唇を開く。
その剛直を妹、亜矢も奉仕しているとも知らず……
ゆき(23歳)姉
あや 妹
本編の一部を立読み
「ああっ……裕くん……あ、亜矢ちゃんっ……」
裕次は上半身にパジャマを羽織っていたが、下半身は剥きだしの裸であった。そして、その両脚の間には全裸の女が、股間に顔を埋めていた。妹、亜矢である。
「み、見ないで……ゆきちゃんっ……」
ゆきの悲痛な溜息に呼応するように、亜矢は可憐な美貌を伏せたまま、怯えた声でしゃべっていた。
「どうしたんだ、亜矢。もう奉仕してくれないのか? いやなら姉さんと交代してもいいんだぞ」
「ゆ、ゆきちゃんも……お兄ちゃんの奴隷なの?」
真っ赤に染まった美貌をあげて、亜矢が問いかけた。笑ってうなずく裕次とともに、ゆきも小さくうなずくしかなかった。ご主人様を裏切ることはできなかったのだ。
そんな妹を見て、ゆきの強張った全身から力が抜けていった。放心状態になったわけではなく、肩の力が抜けて心の底にくすぶっていた罪悪感から解放された感じであった。
その時、裕次は愛する姉妹の両方を欲したのだと、ゆきは悟った。
「お、お兄ちゃんっ。亜矢、ご奉仕しますからっ……捨てないでっ」
一瞬の沈黙を破ったのは、亜矢の奉仕という言葉だった。ゆきも何度となく口にした言葉であったが、お兄ちゃんという響きだけが、彼女の耳に強く響いた。長女として育った彼女には、あこがれる言葉であり、決して口にできない言葉である。
「いい子だぞ、亜矢。それでこそ俺の可愛い妹だ」
満足そうな笑みを浮かべ、裕次は足もとにかしずいた亜矢の裸体を抱きあげた。
「だ、だって亜矢は、お兄ちゃんの奴隷だもの……」
亜矢は裕次の右足をまたいで座り、厚い胸板に自分の裸身を密着させた。それはゆきを挑発するように淫らな媚態であった。両の乳房を擦りつけたうえ、またいだ脚に恥部を擦りつけるように細腰を蠢かしている。
「なんだ、オマ×コを擦りつけて、誘ってるのか?」
「ご、ご奉仕ですっ……」
顔を真っ赤に染めながら亜矢が弁解する。裕次はニヤニヤと笑って妹の頬に軽くキスすると、羽織っていたパジャマを脱ぎ捨てていた。まるで、ゆきの存在など忘れたかのように、全裸の義弟と妹は淫らに絡み合いはじめたのだ。
そんな二人の痴態を目の前で見せつけられ、ゆきの女芯は切なく疼いていた。早く裕次に命令してもらいたかった。一言、奉仕しろと命令されれば、ひざまずいて奉仕できるのだが、命令がなければとても二人の間に割って入る勇気はなかった。牝犬として服従を誓ったゆきには、自身の欲望よりもご主人様の命令が絶対なのだ。
「あんまりゆきちゃんをいじめちゃ、可哀相だよ。お兄ちゃん」
意外にも、助け船を差しだしてくれたのは亜矢であった。ベッタリと裕次の首に抱きついた亜矢が、ゆきを見上げてニコリと微笑んだ。なんのわだかまりもない、優しい微笑みである。
「おいでよ、姉さん。チ×ポしゃぶりたいんだろう?」
「はい、ご主人様。ゆき、ご奉仕いたします」